アキレス腱炎

アキレス腱炎とは

アキレス腱炎とは、ふくらはぎの筋肉とかかとの骨(踵骨=しょうこつ)を結ぶ太くて丈夫な腱であるアキレス腱に炎症を起こした状態です。
一般にアキレス腱炎は剣道や陸上、ジャンプスポーツなど運動選手に多くみられます。走る時などにふくらはぎの筋肉が足の裏を踏み返す動き、つまり地面を蹴ってつま先立ちになる動きに関係しています。運動で繰り返し負荷がかかった後に十分な回復期間をとらないと、アキレス腱の炎症が起こることになります。
痛みがあるのに無理に運動を続けると、アキレス腱断裂や、アキレス腱が付着している踵の骨が剥離骨折することもありますので注意が必要です。
症状
アキレス腱炎を発症すると、運動をしている時や座っていて歩き始める時に、ふくらはぎからかかとのあたりにかけて痛みを感じることがあります。ほかにも、アキレス腱を軽く触ると、痛みを感じる以外に腫れていることがあります。症状がひどいと、何もしていない時でも痛みを感じてしまうこともあります。
一般的な治療
アキレス腱炎の治療は、まず安静にして、過度の運動をおこなわないことです。そして、アイシング、湿布や消炎鎮痛剤の内服など保存的治療(出血を伴わない治療)を行ないます。治りにくいと診断された場合にかかとの部分を高くした中敷きを使うと、アキレス腱の過度な緊張を緩めることができます。
積極的な治療
当院でおこなう積極的な治療では、超音波、ショックウェーブ、鍼灸などがあります。また、姿勢矯正の筋膜ストレッチをおこなうと再発防止にも役立ち、パフォーマンスを向上させることができます。
超音波

アキレス腱炎に対する超音波治療では、オスグッド病やシンスプリントなどと同様に、低出力の超音波を患部に当て、炎症や腫れを抑え、痛みを軽減する目的で行われます。また、剥離した骨の骨癒合を促進させる効果、損傷した組織の修復を促す効果も期待できます。
ショックウェーブ

ショックウェーブは、スポーツ医学の世界で筋筋膜・腱の疼痛緩和に即効性が高く、効率的な治療ができる最新医療機器です。
ショックウェーブは、日本語で衝撃波を意味します。衝撃波は、生体に照射することで様々な治療効果があり、現在では外科的手術をすることなく腎臓結石を体外から粉砕する技術に応用されています。当院では、衝撃波の中でもラジアル・ショックウェーブという安全性の高い低出力衝撃波を使って、筋・筋膜、腱の治療をおこないます。
患者さんの状態に合わせて、超音波治療と使い分け、最適な治療プランをご提案します。
鍼灸

色々治療をしたけど、どうしても取れない痛みがある、どうしても曲がらない範囲がある。そんな時に試していただきたいのが鍼灸治療です。直径0.1mmしかない、髪の毛と同じ細さの繊細な鍼をピンポイントで障害となっている箇所におこないます。
鍼の効果には、痛みを止める、回復、再生を促進するなど様々な効果があります。現在の症状から、患者さんに最適の治療プランをご提案し、ご希望の場合は鍼治療もおこないます。
筋膜ストレッチ

アキレス腱炎の原因は、使い過ぎの前に、姿勢や無理なフォームから起こることが少なくありません。
患者様によっては、「やっぱりね」と頷く方もいれば、「そんなところが悪いの?」と驚かれる方もいます。原因を把握できたら、今度はこれからの治療方針をご提案させて頂きます。
実際の姿勢矯正では、患者様の原因によって、治療する場所もことなります。一般的なボキボキやる整体ともことなります。治療後には、スッキリした、今までと違う自分の体になった変化を感じていただけると思います。